はじめに
なぜAudibleを始めようと思ったか
子育て中は本当に時間がないですね。 子どもというのはとにかく全力で危ないことをするものです。
足元もおぼつかないのに不安定な場所へ行ったり、抵抗力も強くないのに不潔なものを舐め回したり、言葉も通じないのに大人と話そうとしてみたり。 いずれも成長のために不可欠ではあるし、愛おしくもあるのですが、生産性を高めることを血肉に刷り込まれている我々ホワイトカラー労働者としてはいささか不毛さに耐えられない時間であることも事実です。
安全のために子どもを見ておく必要はあるのですが、それに必要な集中力はそう大したものでもありません。 また、耳は空いていることが多いのです。
そこで思い至ったのがAudibleでした。 しかし、耳で聴く以上はそこまで複雑なものを理解するのは難しいと考えていました。 いっそのこと小説を聴こうと思ったのが現在です。
書籍の情報
- 書籍名: 『同志少女よ、敵を撃て』
- 著者名: 逢坂 冬馬
- ナレーター: 青木 瑠璃子
- 配信元: Audible
- 配信URL: Audible公式ページ
読んでみてどうだったか
AmazonのPrime会員なので、3ヶ月の無料お試し期間が付与されているのでAudibleを聴いています。 結論としてとても体験がよかったです。
小説を読むということは、多くの登場人物とその背景、物語の進行、場所や感情などあらゆるものを脳内メモリに蓄えていくことが必要です。 紙の本であれば戻ることができるし、電子書籍なら検索もできます。 それが音声の場合は困難であると考えていました。 当初はそう思い倦厭していたのですが、よくよく考えれば私の場合は小説の物語の理解のためにページを戻ることはほとんどなかったのです。
結果としてAudibleはよくハマりました。
印象に残ったこと
物語の背景と視点の新鮮さ
第二次世界大戦の東部戦線を舞台として、家族をドイツ軍に殺されたセラフィマという少女が狙撃兵として成長・活躍していく物語です。
東部戦線という名称からも分かる通り、日本でWWⅡを語る際には日本が主体でない場合は、ドイツ目線が多い気がします。 また、当然の如く男性が主役であることが多いです。
本作はソ連側目線で女性が主役です。 2重に目線の違いはありますが、非常にわかりやすい作品でした。
久しぶりの小説体験
大学生のころ、村上春樹の『1Q84』が発売されました。 そこで同書に飛びつくのは、生粋のハルキストを母に持つ自分としてはいささかミーハーに思えました。 そこで『風の歌を聴け』から順番に全て読もうと思ったのが私の読書生活の始まりでした。 村上春樹、司馬遼太郎、太宰治、森見登美彦など、脈絡なく色々と読んでいました。
とはいえ、30歳からの人生を賭けた大冒険、エンジニアライフの開始とともに基本的には余暇は全て技術書に充てることになりました。 小説を読むのは実に7~8年ぶりと言ったところでしょうか。
最後に
今後の展望
書いていて思ったのですが、印象に残った部分を引用しようと思ったけど、Audio bookだと困難なことに気づきました。 これからはメモしながら聴こうと思います。
また、子どもとの時間の不毛さを解消するための手段であるので、子どもが止める場合は直ちに使用を停止しようと思います。
今後は読もうと思って、読めていなかった『銀河英雄伝説』を聴いていこうと思います。
感想
Audibleは子育て中の時間活用として非常に有効なツールだと感じました。 特に小説のような物語性の高いコンテンツは、音声で聴くことでより没入感を得られる場合があります。
技術書ばかり読んでいた私にとって、久しぶりに小説に触れることで、物語を楽しむことの大切さを再認識できました。 これからも子育ての合間を縫って、様々な作品を聴いていきたいと思います。